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第1回.投資事業組合(ファンド)は組成できるか?※2002年1月UP、2004年4月改定 ※Legal Notice:下記は寄稿当時のもので必ずしも現在を反映しているわけではありません。情報に関しては万全を期してはおりますが内容を保証するものではありません。法律に関する情報については、弁護士等とご相談の上、ご判断ください。万一この情報に基づき被った被害について当ウェブサイトへの情報提供元は責任を負いかねます。ご了承下さい。 さて、合資、株式と設立されて運営された方は、もはや登記や運営関係では玄人なので、簡単に。 会社を設立してみて、投資家さん、エンジェルさん、VC(ベンチャーキャピタル)さん、事業会社さん、証券会社さん、投資銀行等々といったところから外部資本を検討されたケースはございましたでしょうか?その資本は個人さん、法人さんあるいは投資事業組合(ファンド)のいずれでしたでしょうか? 個人さん、法人さんからの増資による資本参加のケースは置いておいて、任意組合(民法上の組合)や匿名組合(匿名組合契約)や中小企業等投資事業有限責任組合(2004年4月30日現在、投資事業有限責任組合に変更致しました。通称「ファンド法」です)で資本参加されるケースがありますが(一般的には、○○○1号ファンドとかいった名称)、この投資事業組合(ファンド)はどうやって設計・組成するのでしょうか?VC(ベンチャーキャピタル)さん、証券会社さん、銀行さんにお勤めの方でバックオフィスをご経験の方であれば「何をいまさら・・・」と思われるかもしれませんが、金融系とかかわりがあまり無い皆様には少々、わかりにくいところであると思います。また、どういう実務があるかは不明な点が多いと思います。この点を噛み砕いて説明したいと思います。 組合形態にはおおまかに民法上の組合(任意組合とも言われます)と匿名組合契約があります。 任意組合は民法第667条に基づき各当事者が出資をなして共同の事業を営むことを約する合意により成立する団体のことです。 匿名組合は商法第535条に規定されている当事者の一方(匿名組合員)が、相手方(営業者)の営業のために出資をし、営業者がその営業から生じる利益の分配を匿名組合員に行うことを約する投資形態のことです。 任意組合・匿名組合ともに一般的によく活用されており、不動産ファンド(REITなども)にも見受けられます。もちろん、VCさんや証券会社さんが設計・組成するファンドにも利用されているケースがあります。 また、株式の運用に友人等で株式について勉強・研究するといった、投資クラブ(投資倶楽部)もございますが、民法上の組合であることが多いです。 「ときメモファンド」(コナミさんの「ときめきメモリアル」というゲームをファンドにしたもの)はマネックスさんの投資信託(日本初)でした。(実際はファンドから社債へ、社債で調達した資金をコナミさんが営業者となり、匿名組合契約となってます)マネックスさんにて売り出されていたので有名かと思います。ただ、ときメモの償還額は1口1万円に対し、償還金額は1万88円でしたので、それほどパフォーマンスはありませんでしたね。 最近(2003年)のジャパンデジタルコンテンツさんの「新人グラビア☆アイドルファンド」は匿名組合契約です。ジェット証券さんにて1口5万円で売り出されてました。このほかではトレイダーズ証券さんのラーメンの販売実績に応じた「麺喰王国」というファンドも匿名組合契約でした。 従来、株式・債権・為替・不動産といった商品だけでなく、あらゆるものがファンドにできると思っていただいて構わないと思います。もちろん、インカムゲインやキャピタルゲインが発生しないものや、ファンドとして設計できないものは難しいですね。 また、株式・債権・為替・不動産と比べて、プロジェクトに関してのファンドは投資家にとってはリスクが大きく、ファンドの運営者はファンドに出資した投資家に対して、前もってどのようなリスクがあるかを十分に開示する必要があると思います。(あくまでも個人的意見ですが) さて、未公開企業に投資するには、どういった組合がいいでしょうか。
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