※800×600ピクセルで最適化されています。

Webサイトはテキスト重視ですか?
※すでに理解しているという方は読み飛ばしてください。(作成:1998/8)

 

●テキストの重要性

インターネット上での表現技術は活発です。写真やイメージといった画像や新たな技術をふんだん利用しているWebサイトもあり、インターネットの可能性を感じさせます。しかし、これらの画像や技術は現在Webサイトを運営する側から見るとあまり重要ではありません

現在のWebの表現技術の画像自体は商品に対してのオマケみたいなもので、画像が有ると「商品の雰囲気が伝わる」とか「綺麗である」といった程度のものです。現在の画像技術のGIFにしてもjpegにしても写真に比べるとはるかに劣ります。(注:FlashPixでは作り込みにより写真と同等のクオリティを表現できます。)高解像度一般の取引に使われるカタログやパンフレットに比べ劣る画像表現であるのにインターネット上の取引にシフトがおこっているのは(商取引に限らずインターネット全般に言えることですが)、その情報の多様性や、比較・検索のスピードや、距離・時間の短縮や、誰に邪魔されること無く、しかも自分の好きな時間で、時間を気にせず情報を入手できるといったオフラインでは考えられなったことができるからです。

Webサイトにたどり着いたインターネットユーザ(潜在的顧客)は何を見ているのでしょう?Webサイトにたどりついたインターネットユーザは、まさしくブラウズ(ざっと見る)しているのです。自分の欲しい情報があるかどうかほんの数秒(数秒もかかりません。瞬間です。)で吟味し、トップから数行のテキストをじっくりと読みます。テキストをじっくり読んだ上で、さらなる情報を得ようと画像を見ることになります。インターネットユーザは上記のとおり行動するのが一般的です。こうした観点から考えると、インターネットで重要なのはコンテンツいわゆるテキストの量と質で決まります。にもかかわらず画像をならべているWebサイトは大前提を忘れていると考えられます。この大前提をわすれ、いまだに(最近は減りましたが)画像をトップに置いているWebサイトや、商品・サービスの説明も乏しく、画像のみのWebサイトも存在しています。これらは、中身が無いばかりか、Webのページ自体がなかなか表示されずインターネットユーザをイライラさせることにつながりかねません。ホームページ制作サイドは一般のインターネットユーザがダイヤルアップ接続をしていることを忘れないで欲しいものです。また、仮にWebサイトを外注しているなら、これらをふまえられているかチェックする必要があるかと思います。

新たな技術をふんだんに導入しているサイトも存在します。Flash、SHOCKWAVE、Dynamic HTML、JAVA、JavaScript、どれもWebのページを表現豊かにする技術です。しかし、どんなに優れた表現ができたとしても、技術ではインターネットユーザ(潜在的顧客)をあなたのWebサイトに引き寄せることはできません。なぜなら、インターーネット初心者からパワーユーザにいたるまで、入口として利用しているのはサーチエンジンだからです。サーチエンジンを入口にし、ネット上で文字によるキーワードで情報を検索しているのため、如何にすぐれた技術表現をしていてもインターネットユーザには届きません(検索されません)。画像や技術を重視しテキストを軽視しているWebサイトはサーチエンジンを利用しているユーザから見ると存在していないのと同じです。Flashの動画より、テキストで「格安」とか「お得」と入れたほうがはるかに効果があります。技術表現はWeb制作会社やコンテンツ開発の会社にまかせて、商品・サービスを販売したいとお考えの方は、テキストの充実に力を入れたほうがいいです。

※画像にキーワードを入れサーチする方法もありますが、まだ浸透していません。

※今後、概念(コンセプト)によるサーチが可能になると思いますので、将来を見据えてということであれば画像や技術を使っていてもいいかもしれません。

 

●無駄な画像を貼っていませんか?

今あなたのWebサイトにいくつの画像が貼ってありますか?これからWebを作ろうとお考えの方はどれくらい画像を貼ろうとしているのでしょうか?

以下を充分考えていただきたいです。

  • あなたのWebサイトの商品・サービスは画像が無いと表現できませんか?
  • あなたの貼る画像は本当に必要でしょうか?ほかで代替できませんか?
  • ユーザが時間とお金をかけてその画像を見る必要がありますか?

上記を充分考慮のうえ、必要最低限に画像は押さえてもらいたいです。もちろん、信頼を高めるのに必要な、会社のロゴや商標、新しい概念や新しい商品、新しいサービスであればなんら貼っても問題はありません。

画像を作成し、Webに貼るのはもうしばらく待ってもらいたいです。 21 世紀はじめには、何らかのかたち(電話線、光ファイバ、CATV、電力線など)で常時接続ができるようになります。その時にはじめて、デジタルクリエーターの思うがままの、自由な表現でのデザインがインターネット上に花開くことになります。

 

●イメージは人により認識が異なります

人間は環境と経験によって、大脳に記憶を植え付けていきます。この記憶のシステムを知っていれば、イメージの取り扱い方は充分注意する必要があることがわかると思います。大脳はイメージを認識したとき、過去をさかのぼって記憶の中からもっとも近いものを連想します。そして、いままでに記憶しているイメージと似ていると認識してはじめて概念を理解します。

しかし、いままでに大脳が記憶していないものにであったときは、脳のキャパをこえて想像の世界になるため、概念を理解するのに時間がかかることになります。また、時間がかかるだけならまだしも、本来伝えたいこととは違った情報として大脳に記憶される恐れがあります。

仮にイメージがWebに必要であると考えるのであれば、一般的に良く使われているイメージを模倣したほうが無難です。また、テキストで表現できることならテキストで表現をおすすめ致します。どうしても紹介のために画像が必要でしたら、既存のメディア(TV、新聞、雑誌)と同様に画像の下に文章を加えて頂きたいものです。どういうわけか、インターネット上では説明がおろそかになる傾向があります。インターネット上でも、オフラインでも、どこでもやり方は同じで、どれだけ、人にわかりやすく、人への障害を少なくさせるかが重要です。

 


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